2023年4月から自転車の運転者にヘルメットの着用が義務づけられましたね。
あくまで努力義務ということで罰則はありませんが、頭部の安全を考えればヘルメットを購入して被る習慣をつけましょう。
ロードバイクにはこの「スポーツサイクル用」のヘルメットを選びましょう。
スポーツサイクル用のヘルメットをロードバイク向けとマウンテンバイク向けに分けているメーカーもあります。
また、ヘルメット自体にバイザーが付いているものや通気性よりも空気抵抗を重視したエアロタイプのヘルメットもあります。
シティライドや通勤通学向けのいわゆるカジュアルタイプのヘルメットです。
リーズナブルな分、スポーツサイクル用に比べると、重くて、通気性が悪く、安いということになります。
競技向けのエアロタイプのヘルメットです。
このモデルはロードレース向けで価格もそれほど高額ではありませんが、ガチな競技用モデルになると見た目はより流線型に、価格も高額になります。
ヘルメットにもピンキリあります。ロードバイク用のヘルメットは安いモノで5,000円程度で、高いモノは30,000円ほどします。
正直なところ、安いモノでも高いモノでも安全性能に関してはそれほど違いはありません。
価格差の違いは、「軽さ」と「快適性(機能性)」です。2-1でロードバイクの価格差の原因が「軽さ」と「精度」という話をしたことと基本的に同じです。
「軽さ」に関しては、高いモノほど軽量素材や軽量化のための設計・製造にコストがかかっています。もちろん軽い方が首への負担が軽く、疲れにくくなります。走行中は前傾姿勢になるため常に首にヘルメットの重量が掛かっています。
「快適性」に関しては、高いモノほど複雑な構造で構成パーツの数が多くなり、制作にコストがかかっています。ヘルメットの場合はとくに「通気性(ベンチレーション)」や「空力(エアロダイナミクス)」が重要となってきます。
通気性が良くないと頭が蒸れて頭部の温度が上昇し消耗してしまいます。特に気温の高い時期は頭部の温度が上がり熱中症になりやすくなります。
また、上位モデルほど細かいサイズ調整がしやすくフィット感がよくなります。メンテナンスに関しても上位モデルは内側のパッドが取り外しでき、洗濯できるようになっています。上位のモデルは交換用のアフターパーツも用意されています。
ヘルメットの相場は、だいたい5,000円~は40,000円です。
自転車保険やグローブなど他の安全のためにかける予算とのバランスも考えておきましょう。
まずは、日本人の頭の形状について知っておきましょう。
頭部の形状は個人差がありますが一般的に日本人は丸い頭の形状の人が多く見られ、欧米人は縦長で側頭部が狭く後頭部が張り出しています。
そのため、欧米のメーカーのヘルメットを選んだ場合は、ヘルメット内の前後にスペースができる可能性が高いのです。
アジャスターがあるため実際の使用には支障はありませんが、頭部の外周が同じ長さであっても、ヘルメットシェルの形が形状的に合う、合わないことが起きます。
前後スペースがあきすぎる場合は、OGK KABUTO(国内メーカー)のように日本人の頭の形に合わせて作られたヘルメットや女性専用のヘルメットがあるのでそちらも検討してみみましょう。
なるほど、日本人の頭の形は丸いんですね。
ということは欧米人向けに作られたヘルメットなら前後が余ってしまいますね。
日本人向けの女性専用のヘルメットがあるならそれにします。
自転車用ヘルメットの規格には、日本国内では「SG(製品安全協会)」や「JCF(日本自転車競技連盟)」が流通しているほか、欧州の「CE EN1078」※、米国の「CPSC1203」などがあります。
レースやイベントなどに参加する予定の方は必ずJCF(日本自転車競技連盟)の公認があるヘルメットを購入して下さい。
基本的にJCF(日本自転車競技連盟)の公認もしくは推奨ヘルメットでないと参加できません。くわしい参加条件等については各レース・イベントの主催者に問い合わせて下さい。
規格を満たしていない安価な中華製などは避けて、ヘルメットメーカーが製造した規格に準拠したヘルメットを買いましょう。
将来的にレースやイベントに参加するかにかかわらず、ヘルメットの安全性の判断基準として購入前にJCFの公認・推奨があるかは確認しておいた方が良いです。
JCF(日本自転車競技連盟)の公認があるヘルメットはすなわち信頼のあるヘルメットメーカーが製造しているともいえます。
レースに出る予定はないですが、グルメフォンドとか楽しそうなイベントライドには参加してみたくなるかもしれません。
ヘルメットは頭に合うサイズを選びましょう。大きすぎても小さすぎても頭を守ることができません。
1.頭部の外周寸法を測ります
2.外周の寸法からサイズ表より適切なサイズを選びます
3.試着可能であれば実際にヘルメットをかぶってみましょう
1.前後を確認しあごひもベルトをはずしてかぶります
2.前後左右水平になるように正しい角度にかぶります
前後はヘルメットの前部の端がまゆ毛の上ぐらいになります
左右は耳の位置からの高さでバランスを確認します
3.後部のアジャスターで頭部にフィットさせます
4.あごひもの長さは指が2本ほど入る程度に調整します
まゆ毛の上で前後左右水平に!
できることならヘルメットを実際に被って自分に合ったモデルやサイズを選ぶのが理想的です。
しかし、頭部後ろにアジャスターが付いているのでそれほど神経質になる必要はありません。
頭部の外周サイズを計ってそれに相当するサイズのヘルメットを選べば通常はサイズ選びで失敗することはありません。
ヘルメットは、頭にかぶり、かつ、汗をかくので、フィット感や通気性などの機能が重要です。
ロングライドでまる一日走るようなケースではとくにその効果は大きくなります。
とくに気温の高い夏場はまさしく滝のように汗が出てきます。ベンチレーションやシェル内側のメッシュ構造やパッドなどの汗対策を考えられているヘルメットを選ぶことが大切です。
あまりたくさん紹介しても迷うだけなので、ここでは3つのメーカーを紹介します。
おすすめのヘルメットメーカーは、KASK(イギリス)、GIRO(イタリア)、OGK KABUTO(日本)です。
どのメーカーもたくさんのグレード及び価格帯で展開していますので自分に合ったものを選んで下さい。
おすすめは、アジャストベルトを締めて適切に頭部をホールドできるもの、空力より通気性を重視しベンチレーション機能の高いもの、そしてインナーの取り外しができるタイプです。
実売価格で10,000円~20,000円程度であればある程度の軽さと性能を確保できます。しかし、安いヘルメットでも構わないのでまずはヘルメットをかぶることがまず重要です。
法定の着用義務はありませんが、ロードバイクを乗る際にはヘルメットをかぶることが重要です。
ヘルメットをかぶっているのと、かぶっていないのでは事故にあった際のダメージが雲泥の差になることがあるからです。
安いヘルメットでも構わないのです。数千円のヘルメットで生死を分ける可能性があります。