「メンター」ということばをきいたことありますか?
もしロードバイクのメンターがいればラッキーだよ。
聞いたことはありますが、いまいちよくわかりません。
「ロードバイク選びよりもショップ選びの方が重要!」ということがこれまでいわれてきました。
こういわれて来た理由は、2つあると考えています。
ひとつはユーザー側の視点からでおそらく皆さんこれしか思いつかないと思います。もう一つはショップやメーカー側の視点からです。
ユーザー側の視点は、ロードバイクを購入した後のメンテナンスやトラブルに対応してもらえるからという理由です。
副次的な理由に、ショップにチームや走行会などのロードバイクのコミュニティがあるということを重視する方もいます。
ショップ側の視点は気づいていない初心者の方が多いので覚えておいてもらいたいのですが単なる「キャッチコピー」です。
「本を売るなら○○」、「プロポーズされたら、○○」などと基本的に同じです。ロードバイクを始めようという人にショップへ足を運ばせるための刷り込みです。
何度も聞くと「ロードバイクを始めるならショップへいかなければならない!」と思ってしまいます。
何もスポーツバイクに限ったことではなくごく普通の広告戦略です。雑誌やWEBサイトには必ず「まずはプロショップへ」という内容が書いてあります。
誰が広告にお金を出しているか、裏側を考えてみてもらえばすぐにわかります。取材先のショップや機材提供を受けるメーカーがスポンサーをしているわけですから当然のことです。
「プロショップ」という表現についても自転車業界特有の意味になっています。詳しくはコラム「自転車業界でいう「プロショップ」とは?-プロショップという表記をあてにしない-」に書いているのでまた読んでみてください。
インターネットが普及した今日ではショップの重要性が薄れてきています。
理由は、メンテナンスやトラブル対処の情報はネット検索すればすぐに見つけられるようになったからです。
YouTubeにも新製品のレビューやメンテナンス方法などロードバイクに関連する動画がたくさんアップされています。
ロードバイクのコミュニティについても、今日ではインターネットで見つけることが容易になっています。 SNS が普及し個人レベルでの小さなコミュニティも簡単に作ることができます。
結果として、リアルショップに依存する必要性が低くなってきています。
そのため、「ロードバイク選びよりもショップ選びの方が重要!」というのは過去の話で、近頃ではむしろ「ロードバイクのメンター捜しの方が重要!」だと私は考えています。
メンターということばを聞いたことがない人もいれば、会社のメンター制度を思い浮かべる人もいるかもしれません。
ここではメンターの本来的な意味合いで「メンターとは、あなたの自発的・自立的な成長を支援する人のことで相談者・支援者のこと」です。
ロードバイクでメンターといえばロードバイクの「師匠」ぐらいに考えてもらえば良いと思います。人に指南できる程度までロードバイクの経験や知識が豊富な人のことです。
ロードバイクを始めるにあたってメンターがいる方はラッキーです。
なぜラッキーなのか?
理由は単純で、メンターがいれば早くステージアップできるからです。ひとりで学んだり走ったりする何倍ものスピードで成長していくからです。
失敗を含め数多くの経験をしたメンターと共に走ることで、体力面で引っ張られてレベルアップすることはもちろん、考え方や知識、経験を積めるでしょう。
メンターがロードバイク選びの相談にのってくれるであれば迷いなく相談して助言をもらいましょう。
パーツの選定からアドバイスをもらい、「セルフ・アセンブル」(自分で組み立て)の段階でも不安であれば手伝ってもらえば良いでしょう。
あくまであなたの「セルフ・アセンブル」(自分で組み立て)を手助けしてくれる存在です。
できる限り自分でやることに意義があるのですから、パーツ選びの最終チェックや組み立て段階で困ったときにアシストを求めるぐらいでもよいかもしれません。メンターの方も自分で頑張ってる人を応援したくなるものです。
ただし、普通はそんなに都合よくメンターはいません。だからこそ良いメンターが身近にいれば本当にラッキーなのです。自分でロードバイクの知識を付けて、失敗しないようにロードバイクを選ぶしかありません。
メンターがいることのメリットを確認していきましょう。
メンターの後ろを付いて走ることで運転技術を見て学び、その場ですぐに実践できます。
最初はとりあえずメンターの後ろを走って走り方を真似てみれば良いでしょう。同じように真似できなければ理由を聞いてみればよいでしょう。何が足りないのかわかります。
他に疑問に思うことがあれば、その場で質問すればその都度アドバイスを受けることもできます。
パンク、チェーン外れ・切れ、ブレーキやシフトケーブルの調整、リムの振れなど、走行中のトラブルはつきものです。
初心者のうちは走行中にこういったトラブルが起きたときはピンチですが、メンターと一緒に走行していれば安心です。
あなたのロードバイクにトラブルが起きた場合はもちろん助けてもらえるでしょうが、メンターのロードバイクにトラブルが発生しても、そのトラブルをどうやって対処するのか見ることができます。またその時の心構えや技術的なコツなども教えてもらうこともできます。
むしろ何かトラブルが発生した方が知識や技術を吸収し成長するチャンスです。
メンターとの関係は個人的な関係なのでアドバイスにバイアスが掛かりません。つまり、商売的な意図がないということです。その点、ショップのオーナーやスタッフはメンターではないと考えています。
現役の競技者もメンターにはなりにくいです。えてしてストイックに自分を追い込むことしか興味がありませんので、教えたり面倒をみるのが上手くありません。
ということで、「身近にメンターがいればラッキーですよ」という話をしてきましたがそんなすばらしいメンターが簡単に見つかるわけがないのです。
「ロードバイクぼっちの私はどうすれば良いの?」という人がほとんどでしょう。そういう方のために少しでも役に立てるようにとこのサイトをつくりましたので何度も読んで頂ければと思います。
わたしには師匠がいるからラッキーです!
いっぱい学んで上手くなりたいです。